くそったれ人生。

惨め日記の新たな置き場所です。

家から出ない至福。

今日は明けの後の休みでした。黒子です。

 

厳密にいうと出てないわけじゃあないんだけど、最低限の外出にとどめ疲れることをしない休日にしました。

 

少し前部屋の掃除をした際、いい加減音源と本の処分をしようと思ったんだけど、いざ処分しようとすると未練の情が湧く。

 

数冊をサルベージして読み返すことにして、久しぶりに初期の恩田陸作品を読み返しています。

 

自分は熱心な恩田陸読者というわけではなく、かの夜のピクニックもそんなにはハマらなかった。球形の季節、六番目の小夜子、図書室の海、なんかの初期作品が好きというだけなんだけど、これらは定期的に読み返したくなる。手放してはいかんなぁと思った。

いつまで経っても自分はジュブナイルホラーが好きなんだなァというのを改めて感じた。幼いころ映画『学校の怪談』シリーズが大好きだったわけだけど、ああいう出会いと冒険、成長と別れの物語が自分はどうにも好きである。

大学の頃あれこれ文章を書いていた際、結局自分は中学生・高校生が主人公のジュブナイルものばかり書いていた気がする。大学生の苦悩やあれこれは自身で嫌というほど体験して、小説としては書きたくないと思っていたし、どうせ書くなら自分が読みたいもの・読んでわずかな救いになるものが書きたいという思いがあった。

中学・高校の頃があまり楽しくなかったというのもあるかも知れない。もちろん楽しい思い出がないわけではないけれど、憧れとは遠い学校生活だったような気が未だにどうにもする。大学は楽しかったけど、楽しいだけでは済まない人間関係のトラブルを幾つも経験した。それらは物語に仕立てる必要はない。今でもそう思っている。

 

最近見たペンギン・ハイウェイ、正しくジュブナイルSF映画であると感じた。だからかつて夢中になった本たちを読み返そうと思ったのかもしれない。一夏の冒険・友情・衝突・成長・夏の終わり・切ないお別れ、前評判に惑わされずに見てほしい映画である。

 

球形の季節を読み終えて今は六番目の小夜子を読んでいる。どちらも謎を残して終わる作品なんだけど、自分はそこが好きである。人ならざる何かの存在・介入を感じさせてくれて、正しくジュブナイルホラーであると思っている。それが嫌だっていう人も結構いるみたいだけどね。全てを明らかにしてしまうのが正しいとは自分は思わない。謎のままでいい謎だってある。

六番目の小夜子、長編アニメ映画化してくれないかなァ…。何年も思ってるけど、映画化したら劇場に走るンだけどね。